まんまとやられました。
いや、数ページ読み始めた時、「わたし」という文字になんか違和感を感じて、そしていつまでたっても主人公「わたし」の名前を読者に教えてくれないから物凄く違和感があったのに、いつから勘違いをしてしまったんだろう。
「女かこれ、あ!男か、、、、、、え?やっぱ女じゃん!」
読み直してみたら、警察が死体現場を見に来て、そこで第一発見者を勘違いして認識した事が描かれている場面で私はまんまと騙されてしまったわけですね。
しかも、今思うと犯人が女性であることを匂わせる表現とかあって、やられた感が半端ない。
凄い。
ずっと「わたし(日高)」の詳細が書かれていると思っていたのに、実際は日高の事なんて何も書かれていなかった。
医師という多重人格の存在とのやりとりも、ずっと日高と医師とのやりとりをイメージしてたので、「え?女と医師ならイメージが変わってくるぞ」と思い、しばらくボケーっと脳内で変換作業をしてました。
ハサミ男が判明した場面、同じページを読んでも読んでも意味が分からなくて大パニック状態でした。
そもそも、本物のハサミ男が誰かなんて全く疑ってませんでしたからね。
そこからは怒涛の展開。
樽宮さんを殺した犯人も判明したわけです。
この犯人も私にとっては全くの予想外。
樽宮さんとお茶してた男は絶対に前の父親だと予想してたのに、物語が進むにつれそれは否定され、「え?誰だろう」と脳内無能刑事っぷりを露呈。
最初は会社の人間を疑ってましたよ。笑
後出しで犯人の行動を考えてみると、「あー確かになんか違和感あったな」と思います。
悔しい。
私がこの「ハサミ男」でいいなと思ったのは、結局最後までハサミ男こと安永は捕まらずに終わっているところ。
そして、これからどうしていくのか気になるところ。
リアルで考えたら最悪な状況なのですが、読み物としてはとても面白い。
あと、警察が写真を持って周辺の店に聞き込み調査をしたところとかドキドキしましたね。
この時は、警察が日高をどうやって追い詰めていくのかって視点でしか見れてなかった・・・。
全体としてはとても読みやすく、最後まで楽しく読むことが出来ました。
ミートパイが食べたい。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。